嵐の中に身を駆り立てるような去年の夏の今頃と比べて今年の夏はとても退屈に思えて、情熱を注ぐあらゆる対象への熱量が冷めてしまったような気がしたけど きっと理想を追い求めて心を焦燥させることに少し疲れてしまっただけだ。そのかわり自分と真正面から向き合おうと決めたら生まれてから今まで起きたいろんなことを思い出して、そのひとつひとつを時間をかけてゆっくりとなぞることが出来た。ひとつの時代が終わろうとしてるこのタイミングでそれが出来たのはとても良いことだと思う。よく考えたら今年の夏は新しい音楽にたくさん触れたり祖父に恋人を会わせることが出来たりと嬉しいことや楽しいこともあった。今のわたしには景色や瞬間は勿論だけど何よりこういう経験が一番大切だと思える。